朝、テレビで放送されていたピック病。
認知症のひとつですが、アルツハイマー病と違って、40代くらいからの若い人が発病しやすいそうです。
認知症とは、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったためにさまざまな障害が起こり、生活するうえで支障が出ている状態(およそ6ヵ月以上継続)を指す(厚生労働省サイトより)症状のことです。
認知症の50%はアルツハイマー型、20%が脳血管性、20%がレビー小体型と言われています。
アルツハイマー型認知症は、脳全体の委縮による認知症で、脳血管性認知症とは、脳の血管障害、脳梗塞や脳出血によって起こる認知症です。
レビー小体認知症とは、レビー小体という、神経細胞の内部に見られる異常な円形状の構造物が脳の内部に増えることで起きるとされていますが、原因ははっきり解明されていません。
ピック病は、前頭側頭型認知症と言われ、前頭葉と側頭葉の著明な萎縮がみられます。
特徴として人格が急変し、若年性認知症の3分の1の割合を占めると言われています。現在、効果的な薬はありません。
アルツハイマー型認知症と違い、記憶や計算力などは衰えないで、感情や欲求のコントロールが利かなくなり、人とのコミュニケーション能力がどんどん低下し、異常行動が目立つようになります。
近年、64歳以下に発症する「若年性認知症」の患者数が増加しており、一番多いのは、アルツハイマー型認知症ですが、このピック症も増えてきているようです。
このピック症は、45歳くらいから65歳くらいで発症することが多く、平均発症年齢は49歳だそうです。認知症の簡易検査ではひかからないため、なかなか初期には発見しづらいようです。
本人は、ちょっと最近忘れっぽくなってきたかな~という程度らしいですが、家族から見れば、最近どうも怒りっぽい、ひとつのことに固執し周りが何を言っても聞かなくなる、整理整頓ができない、主婦だと毎日同じおかずを作る、味付けが変ってきたなどの変化があるようです。
原因と考えられることは色々とあります。たとえば、偏った食事、運動不足、煙草やお酒、睡眠不足が言われていますが、はっきりした原因はわかっていません。
血流が悪ければ、脳への栄養素、酸素の供給が悪くなります。必要な栄養素と酸素を届けるには、上記にことに気をつけることが大事だと思われます。
また、心の問題も示唆されています。
認知症は、もう時間がないという感情から希望をなくして起きるようです。過去にひきこもりたいという気持ちや、未処理の体験がたくさんあったり、感情的に理解されないことが多かったりと、人生の喪失や失望に圧倒されている場合もあると考えられています。
病気になることは、身体だけでなく心の問題もかかわってきます。生かされている今を幸せに感じ、一生懸命生きることが大切なのだと思います。